Matchbox(マッチボックス)No.4 トラクター~ミニチュアミニカー~

玩具
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小さな箱に詰まったロマン。マッチボックスのNo.4トラクターとは?

可愛いミニカー。

1950年代のイギリスで誕生した「マッチボックス」は、今もなお世界中のコレクターたちに愛され続けているミニチュアカーのシリーズです。

中でも今回紹介するのは、初期モデルのひとつ、No.4 Massey-Harris トラクター。

小さな箱に収められたこの金属製のトラクターには、当時のものづくりのこだわりと夢がぎゅっと詰まっています。

マッチボックスとは?

マッチボックスは、1947年創業のイギリス・レズニー(Lesney Products)社によって製造されたミニカーシリーズです。1953年、創業者のジャック・オデルが娘のために「マッチ箱に入るサイズの玩具」を作ったことがきっかけで誕生しました。

その後、「MATCHBOX」シリーズとしてナンバリングされたミニカーが次々と登場し、1〜75番のラインナップが完成。これが、現在でも続く伝説の始まりです。

Moko Lesneyという表記の意味

初期のマッチボックス製品には、「A Moko Lesney Product」というラベルが付いています。これは、製造を担当していたLesney社と、流通を担当していたMoko社の共同ブランド名を表しています。のちにLesney社がMokoを買収したことで、この表記は姿を消し、単独でLesneyブランドが使われるようになりました。

この「Moko Lesney」表記の箱は、現在ではコレクターの間でも人気が高く、状態の良いものは特に貴重とされています。

No.4 Massey-Harris トラクターについて

No.4のモデルは、実在の農業機械「Massey-Harrisトラクター」をモチーフにしています。写真にあるように、深いグリーンのボディに、金属製のホイール、大きな後輪と小さな前輪が特徴的なデザインです。

運転席には帽子をかぶった小さな人形が座っており、当時の農村の風景が想像できるような、どこか懐かしさのある造形が魅力です。

全長は約5.5cmほど。箱のサイズは約7cmほどで、まさに「マッチ箱サイズ」という名前がぴったり。

ふるものさん
ふるものさん

小っちゃくて可愛い!これは集めたくなる♪

マッチボックスの魅力と人気の背景

マッチボックスの人気の背景には、時代背景とそのサイズ感があります。戦後のイギリスでは、金属の使用量に制限があったため、無駄を省いたコンパクトな設計が求められました。そんな中で登場したこのシリーズは、子どもにも手が届く価格帯で販売され、瞬く間に人気を博しました。

1960年代には世界中で年間1億台以上が販売されるほどのヒット商品に成長しましたが、1968年にアメリカの「Hot Wheels(ホットウィール)」が登場し、マッチボックスとの競争が激化。その後、Lesney社は経営難により1982年に倒産。現在ではマッチボックスブランドは米マテル社が引き継いでいます。

ふるものさん
ふるものさん

マッチの箱って言うのもなんだかおしゃれー!

コレクター市場と価値について

このNo.4トラクターを含む初期のマッチボックスは、現在でも世界中のコレクターたちに高く評価されています。特に「Moko Lesney」のラベル付き、かつ箱が綺麗な状態で残っているものは、希少価値が高く、オークションでも高値で取引されることがあります。

カラーやホイールの仕様違いなども細かく分類されており、そうしたバリエーションを集める楽しみもコレクションの醍醐味です。

おわりに

手のひらに収まるほどの小さなトラクター。しかしその中には、1950年代のイギリスの暮らし、ものづくりの技術、そして遊び心がたくさん詰まっています。

古いおもちゃには、その時代を生きた人たちの想いや技術が込められています。マッチボックスのようなミニカーも、ただの子ども向け玩具ではなく、歴史ある工芸品として楽しむことができるのです。

これからも、そんな「古いモノ」の魅力を少しずつ紹介していけたらと思っています。